トップ > 岩手県の伝承 > 奥州市

谷底で朽ちようとする炭焼の昔話

所在地岩手県奥州市
年代近代
登場佐々木喜善、炭焼
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

珍しい話好きが、山を伝って歩く炭焼の中に多いのは事実である。現に佐々木喜善の江刺郡昔話も、たった一人の旅の炭焼が話してくれたというものが九割を占めている。以前、主として金属の冶鋳にばかり炭が用いられた頃には、彼らの物語も多くの神秘と呪法を含んでいた。水の神には銭が毒という蛇銭入の話が山の奥まで分布しているのも、その保存の功労を炭焼に帰すべきではないかと思う。聞き手がもう無くなって、谷底では沢山の好い話が山の樹のように老い朽ちようとしているのではあるまいか。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

種別から探す

炭焼呪法

奥州市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『定本柳田国男集 第2巻』の伝承