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市に米を買いに来る背高の山男

所在地岩手県上閉伊郡大槌町
年代不明
登場言葉の訛る背高の男、山男とされる
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

山人が里の市に通うようになっていた例として挙げられる話である。陸中の海岸、大槌町の市の日に、言葉の訛りが近在の者とは思われない男が毎度やって来て米を買って行った。この男は丈が高く、眼は円くして黒く光っていた。町の人はこれを山男だろうと言っていたという。相州箱根の山男も裸体に木の葉や樹皮を衣とし、深山で魚を捕っては市の立つ日にこれを里へ持って来て米と交易し、人馴れて怪しむこともなかったと伝えられる。町の者が山男だろうと見るまでには、随分永い間の往来交易があったと考えられている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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