担いだ大岩とともに昇る空
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どんな伝承か
松崎の菊池某という今年四十三四の男は庭作りの上手で、山に入っては草花を掘って庭に移し植え、形の面白い岩は重さを厭わず担いで帰るのを常としていた。ある日、少し気分が重いので山に遊んでいると、今まで見たこともない美しい大岩を見つけた。持ち帰ろうとしたが非常に重く、ちょうど人が立った形で丈も人ほどある。それでも欲しさのあまり背負って十間ばかり歩いたが、気の遠くなるほど重いので路の傍に立ててもたれかかった。するとそのまま石とともに空中へ昇っていく心地がして、雲より上と思われる明るく清い所に出た。あたりに色々の花が咲き、どこからともなく人声が聞こえた。気づいた時はもとのとおり石にもたれていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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遠野市の伝承
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