勇士の血が凝った山蛭
どんな伝承か
八王子城のあった城山には山蛭が多い。土地では、あれは恨みを呑んで主君に殉じた勇士たちの血が凝り固まったものだと言い伝える。また山麓のあたりには蜘蛛が多く棲むが、その蜘蛛はどれも不思議と子蜘蛛を抱いている。これも愛児を抱いたまま谷川へ身を投げた婦女子の化身なのだとされている。落城の日に霧がかかり、女子供の泣き声や矢叫びが聞こえるという話とともに、下山の道すがら案内の老人が筆者に語った怪談の一つであった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・昭和初期(1920年代~1930年代))