米の飯の弁当を眺めていた大食いの馬カンさん
どんな伝承か
じゅえむの話は聞かないが、昔うちに農家の手伝いで奉公していた人がいて、馬のように食べるので馬カンさんと呼ばれた。船橋へ行って浅蜊を採って来ては、粟餅を焼いて浅蜊の中に放り込み、殻ごと食べてしまったという。語り手の爺が「今日は粟餅じゃねえ、米の飯の弁当を作ってやるから、一日田んぼへ行って一生懸命やって来い」と言うと、帰って来て「米の飯の弁当は、ひとっつも仕事をしねえ」と答えた。弁当を田に置いて見ていたのだという。
原典より
11 和尚と小僧(燒餅和尚)12 いや平さん13 いちがさかえ☆ 昔話「いんねのじいむ」についてIV 唄〔わらべ唄〕1 数え唄① 一つとや—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。