風邪を治す境のコンコンさま
どんな伝承か
大野新田との境のほうにあるコンコンさまについての話。昔、巡礼か誰かがそこまで来て風邪で倒れ、苦しんだあげく死んでいったらしい。そのため、そこへお参りした者は風邪を引かないように守られ、引いても治してもらえるといわれる。後の人に同じ苦労はさせないという意味で祀られたのだろうと語り手はいう。このあたりにはコンコンさまと呼ばれる祠がほかにもたくさんあると付け加えている。
原典より
――あとあの大野新田との境の方にあの、コンコンさまってゆうんですか、あれはどういったあやつなんですか?あれは、コンコンさまはあれは、あれでしょ、なんでもう、むかし、ジンレエ(巡礼)か何かが、あすく(あそこ)へ来て、あれで…—— 市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第6集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1998年(平成10年))
『市川の伝承民話 第6集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十年に発行した民話資料集である。昭和六十三年度から平成四年度にかけて市川市の下貝塚・八幡・平田・本行徳・香取などで聞き取った世間話・伝説・昔話・唄・年中行事・生活譚を、話者の語りに忠実に記録している。各話に話者と記録者を添え、新たに「現代若者の学校話」の部を設けて口裂け女や学校の七不思議などの怪談も収め、話者名簿・採訪者名簿・あとがきを付ける。