名主の旧家に残るぬけ穴と濠の跡
どんな伝承か
名主だった話者の家には抜け穴があったらしい。現在の物置の前に、横五間・奥行十間ほどの古い家があり、弓矢のような形のものに文化何年と書かれていたという。天井には梁が何本も入っていた。話者はその家を壊し、次に建てた家も壊している。よそへ抜けられる穴だったのだろうといい、また家の前には濠があったらしく、今も畑の中の二か所に濠があったような形が多少残っていると語る。
原典より
――以前、岡本孝充さんにうかがったんですが、庭にぬけ穴があったんですね?ぬけ穴があったでしょうね。—— 市川の伝承民話 第7集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1999年(平成11年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第7集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1999年(平成11年))
『市川の伝承民話 第7集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十一年に発行した民話資料集である。平成四年度から六年度にかけて市川市の柏井・須和田・宮久保・原木・稲荷木と国分高校ほかで行った採訪の聞き書きを、話者の息継ぎや方言を残したまま収める。世間話・伝説・昔話・唄と諺・年中行事・生活譚・現代若者の学校話の七部に分け、巻末に話者紹介と会員の採訪記、あとがきを付す。