宮久保から稲越へ送る虫送り
どんな伝承か
薬のなかった昔は、稲に虫がつくと、まじないとして虫送りをした。土用のころ、七月半ばの暑い時期に、小学生くらいの男の子たちが二抱えほどもある太鼓を棒でつるして打ち鳴らし、稲の虫を送るぞと唄いながら連れ立って歩いた。大人も付き添い、安国寺の下にある寺から稲越まで送っていくと、稲越の人たちが藁を燃やすなどして、虫を焼くぞと唄って焼いてくれたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第7集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1999年(平成11年))
『市川の伝承民話 第7集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十一年に発行した民話資料集である。平成四年度から六年度にかけて市川市の柏井・須和田・宮久保・原木・稲荷木と国分高校ほかで行った採訪の聞き書きを、話者の息継ぎや方言を残したまま収める。世間話・伝説・昔話・唄と諺・年中行事・生活譚・現代若者の学校話の七部に分け、巻末に話者紹介と会員の採訪記、あとがきを付す。