弘法大師を追い払って茶の木が絶えた仁玉
どんな伝承か
旭市仁玉に伝わる。むかし弘法大師がみすぼらしい衣で、お茶を飲ませてもらおうとある家に立ち寄った。ところが家の者は、その汚い姿を嫌ってお茶を飲ませず、追い払ってしまった。それ以後、この地方ではお茶の木が生えなくなり、もし作ったときには、その家が不幸になるといわれている。なお木更津市の椿というところでも茶の木を植えず、同地では椿や孟宗竹も忌み、また偶蹄類を飼わないという。
原典より
昔、弘法大師がみすぼらしい衣で、お茶を飲ませてもらおうとある家に立寄った。—— 房総の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の伝説(平野馨)
『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。