月星の模様をもつ千葉石の由来
どんな伝承か
佐倉市大佐倉の勝胤寺に伝わる宝物の由来。延長八年、平良文の子忠頼が下総の千葉郷で生まれた日、祝いに集まった家臣たちが庭先で、月と星の模様をもつ石を見つけた。空から降ってきたものだろうと、天からの授かり物として大切に保管した。のちに醍醐天皇がこの石を御覧になって千葉石と名づけ、一族が千葉氏を称するのはこれ以後のことで、嫡流は月星、末流は諸星を家紋としたという。この石は天文元年に千葉勝胤が大佐倉に勝胤寺を建ててからは同寺の宝物として現存する。
原典より
延長八年、平良文の子、忠頼が下総千葉郷で生まれた時、いろいろとかわっためでたい出来事があった。—— 房総の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の伝説(平野馨)
『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。