家康が策を洗った井戸
どんな伝承か
徳川家康が鷹狩りに来たとき、この地に名水があると聞いて立ち寄り、その水を召し上がって、鷹狩りに使う策のよごれを洗った。それ以後、この井戸を「策の井」とよぶようになったという。所在については、天和三年(一六八三)の『紫の一本』が四谷伊賀の先の尾張摂津守下屋敷内とし、享保一七年発行の『江戸砂子』は追分の先の松平摂津守下屋敷内として二か所に分かれる。明治四〇年発行の『東京案内』は荒木町の方をとり、東京都が文化財に指定している策の井は『江戸砂子』の方と一致して、新宿駅西口の精華学園内にあり現在も使われているという。
原典より
時代 江戸時代 徳川家康の晩年徳川家康が鷹狩りにこられた時、ここに名水があることを聞いて立ち寄られ、その水を召し上り、鷹狩りに使う策のよごれを洗った。—— 新宿と伝説(新宿区教育委員会・1969年(昭和44年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新宿と伝説(新宿区教育委員会・1969年(昭和44年))
『新宿と伝説』は、新宿区教育委員会が昭和四十四年に編んだ区内の伝説集である。カッパが出る坂、四谷怪談のお岩、矢来町の化け石、女幽霊が掘った清水など、牛込・四谷・戸塚大久保・新宿・淀橋柏木落合の各地に伝わる六十二の伝説を、江戸の地誌や随筆などから採って収める。第一章で伝説の分布と型を概説し、第二章では地域別に、各話へ場所・時代・出典・解説・参考書を添える。