七王を祀る院内の七つ塚 七天皇
どんな伝承か
千葉町院内、今の院内町の裏門付近に、七つ塚と呼ばれる塚がある。いずれにも老松が数株残り、俗に七天皇と称されて、七月の祭に参る者が少なくない。七天皇は七つの王で、閻魔王をはじめとする七王を祀ったものであり、仏説の十王信仰の名残であるという。七王を祀る例は伊豆にもあり、常総に多い十三仏を祀る思想と混じて今の七天皇をなしたものと思われる。ただし、もとはこの地の土豪七人の霊、あるいは戦死した七人の将を祀ったものが七王の思想と混じたとも、千葉氏七代の廟塔の跡とも、将門の七人の影武者塚とも考えられ、確かなことは分からない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 下総の巻(藤澤衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 下総の巻』は、藤澤衛彦が編著し、大正七年の緒言と大正八年の序を添えた下総国の伝説集である。平将門・佐倉宗吾・真間の手児奈・累などを中心に、千葉県と茨城県西部にまたがる旧下総の城跡・寺社・墓・橋・井戸などにまつわる伝説を、地誌や古記録の引用を交えて収める。緒言で百七十九編を収めると述べ、国名の由来から始めて、話ごとに所在の町村名を付した見出しを立てて並べる。