国内の神を集めて祀る本郷の總社明神社
どんな伝承か
東葛飾郡葛飾村の大字本郷に總社明神社が鎮座している。むかし国司が、国じゅうの神々を国府の社にまとめて祀り、一社ずつ巡らずともここへ詣でれば足りるようにした、その名残だという。こうした総社は諸国どこにも置かれ、同じ由来を持つと記されている。祭りは九月十五日に営まれる。国府の総社は朝廷の古い制度によって国ごとに設けられたというより、国内の神々をもれなく祀るためのものであったと説かれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 下総の巻(藤澤衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 下総の巻』は、藤澤衛彦が編著し、大正七年の緒言と大正八年の序を添えた下総国の伝説集である。平将門・佐倉宗吾・真間の手児奈・累などを中心に、千葉県と茨城県西部にまたがる旧下総の城跡・寺社・墓・橋・井戸などにまつわる伝説を、地誌や古記録の引用を交えて収める。緒言で百七十九編を収めると述べ、国名の由来から始めて、話ごとに所在の町村名を付した見出しを立てて並べる。