おかつ節
どんな伝承か
お勝お勝とは言われるけれど、お勝は相州で乞食する、と歌に謡われた安房のお勝は、したたるような美人であったという。その頃、お勝の名はこの界隈に広く伝えられたが、伝わったのはただその美しさばかりであった。親が乞食であろうと、お勝自身が乞食であろうと、美しいものは美しいと、ひたすらその美しさに魅せられた者たちがお勝お勝と囃した。こうして子供の耳にも軽やかに歌いはやされる房州民謡のおかつ節は、初め安房郡北條町大字長須賀の里から歌い出されたと伝えられている。後には、おかつ節の囃子につれて踊り唄まで生まれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・江戸~明治時代)
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 安房の巻』を全186話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。