誕生寺に眠る北条家臣太田康資
どんな伝承か
誕生寺の墓地には、北条氏に仕えた太田新六郎康資の墓と伝えられるものがある。康資は武蔵の江戸城に戻り、その後この湊の地に移り住んで、天正九年十月十二日に世を去った。法名は高源院殿太田道康大居士という。康資は日蓮の門流に帰依していた人で、その縁からこの寺の墓地に墓が建てられたのだと寺伝は語り伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 安房の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 安房の巻』は、藤沢衛彦が大正八年に編んだ安房国(千葉県)の伝説集である。天富命の渡来や源頼朝・里見氏・日蓮にまつわる英雄伝説を中心に、社寺の縁起、風俗・信仰、船幽霊や一本足の蛸などの特異な伝承を、『安房志』『房総志料』などの地誌や寺伝・口碑から引いて収める。緒言と「安房国と牛」と題する序を巻頭に置き、鋸山から小湊まで各話に所在の郡村大字を添えて土地ごとに並べ、緒言では百八十六種を蒐集したと記す。