食べられた老猫にうなされる若者
どんな伝承か
山形県南陽市での話。語り手が十六歳だった大正十三、四年頃、家には語り手と同い年の老猫が飼われていた。戸棚を開けて魚を盗むので皆から憎まれていた。その頃、冬になると近所の若者たちが家の作業納屋に集まって藁仕事をしていたが、この連中が猫を捕まえて肉鍋にしようとした。なかなか捕まらないので罠にかけて捕らえ、食べてしまった。すると連中は一人残らず、夜になると猫にうなされるようになった。布団の上に猫が乗るのと同時に布団が巻かれ、体がしびれて追い払えず、冷や汗が流れたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代推定)
松谷みよ子『現代民話考 10 狼・山犬、猫』を小話単位で全541話収録。狼・山犬・猫にまつわる現代の民話・怪異譚(送り狼・化け猫など)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明535話・市区町村判明490話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。