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電話に手をついて詫びたおっかさん

所在地福島県南会津郡南会津町小立岩
年代現代
登場松谷みよ子、文・回答者
出典現代民話考 12 写真の怪・文明開化

どんな伝承か

福島県南会津郡の伊南村に、はじめて一台の電話が入ることになった。電話局の人が据え付けて帰ったあと、鞄が置き忘れてあると思って追いかけると、それが電話だという。当時の機械は鞄によく似ていたのだ。しばらくは鳴りもしなかったが、ある日おっかさんが一人でいるときにヂリヂリと音が鳴りだした。出方がわからずうろうろするうちに、ベルはいよいよ鳴りつのる。困りはてたおっかさんは電話の前に座って手をつき、とうちゃんは畑にいるからまたにしてくれ、と詫びて頭を下げた。すると電話はチリンと鳴って静まったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))

『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。

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