胃の発作を告げる洪水の夢
どんな伝承か
昭和の初めごろ、鳥取市での話。伯母は胃の病を患い、たびたび寝込んでは医師に痛みをやわらげる注射を打ってもらっていた。伯母によれば、発作が起こる前には必ず洪水の夢を見るといい、それが病の予告になっているのだという。なお、明治・大正時代の鳥取市はたびたび洪水に見舞われており、この予兆は地域の水害の歴史とも結びついて語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。