トップ > 京都府の伝承 > 京都市

見物料を取った八百歳の老尼の上洛

所在地京都府京都市
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典福井縣鄕土誌 民間傳承篇

どんな伝承か

八百比丘尼が生身の人として都の人々の関心を集めていたことを示す記録がある。『中原康富記』の文安六年五月の条には、若狭の白比丘尼が上洛したという目録だけが見え、『臥雲日件録』の同年七月二十六日の条には、近ごろ八百歳の老尼が若狭から都に入り、洛中の人々が見物しようとしたと記されている。尼は住まいの門をかたく閉ざしてたやすく姿を見せず、身分の高い者は百銭、低い者は十銭を払わなければ門の内へ入れなかったという。著者は、当時の世の中で最も注目を浴びた人物だったようだと述べている。

原典より

堅く居る處の門戸を閉て、人に容易く看(み)せしめず、か、れば貴者は百錢を出し、賤者は十銭を出す、然らざれば門に入ることを許さず。—— 福井縣鄕土誌 民間傳承篇(中塩清之助(編)・福井縣鄕土誌・1939年(昭和14年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

福井縣鄕土誌 民間傳承篇(中塩清之助(編)・福井縣鄕土誌・1939年(昭和14年))

『福井縣鄕土誌 民間傳承篇』は、福井市立実科高等女学校の郷土誌第二輯として教諭中塩清之助が編み、昭和十四年二月付の学校長金岡正孝の序を巻頭に置く。丹生郡の名、哭女、越前萬歳、仏の舞、幸若舞、猫塚、隠れ里、子育て幽霊、愛発の関、弁慶譚、八百比丘尼、水の神女譚を、古文献や他地方の類例と照らして論じる。生徒が集めた県下の昔話は類話をA・Bなどに分けて並べて解説を付し、校正者大村四朗の跋を添える。

種別から探す

八百比丘尼白比丘尼

京都市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『福井縣鄕土誌 民間傳承篇』の伝承