落雷で裂けて枯れた山の神の食盛杉
どんな伝承か
昭和の話である。実家の裏山の頂上に山の神様が祀ってあり、食盛杉といって根元から枝が出ていた。大きな杉の木で、子供の時に実家の子と一緒に見に行ったが、大きな枝の太さが七〇から八〇センチもあり、頂上なのに木の下に入ると薄暗く、気味が悪く恐ろしくなった。毎年暮れにはしめ縄を張りに行っていた。復員して実家に行ったとき、その木が見えないので、とうとう伐採したのかと聞くと、父は「落雷で裂けて枯れた。太すぎて薪にもならなかった」と話したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)