名白山の岩に残る山の神の掌跡
どんな伝承か
三原市小泉町を流れる秋年川をさかのぼった上流、名白山の東南側に、広さがおよそ八坪の岩の面がある。その岩肌には手のひらの形をしたくぼみが一つあり、長さは一・五メートルほど、深さは二〇センチほどにもなる。土地の人々は、このくぼみを山の神が岩に残していった印だと語り伝えてきた。金岡三郎の『沼田地方の伝説』に収められた言い伝えである。
原典より
その表面には、長さ一・五メートル、深さ二○センチほどの掌型をしたくぼみがあり、土地の人は、これを山の神のしるし残したものと伝えている。—— 三原市史 第7巻 民俗編 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
三原市史 第7巻 民俗編
『三原市史 第7巻 民俗編』は、三原市の市史の民俗編のうち「三 伝説」の節だけを収めた部分で、番号を付けた十二の伝説から成る。糸崎八幡宮の神馬を祀った馬神塚、夜泣きの松、福島正則の命で伐られた大楠、山ん婆の足跡、蛇のヤムシロ、餅を搗かない家、干拓の人柱となった甚五郎など、市内各地の伝説を収める。各話の末尾に「書出帳」『三原志稿』『三原昔話』『沼田地方の伝説』や土地の伝承など、拠った資料を記す。