イモ畑を免れた日本最大のオリーブ園
どんな伝承か
五月のさわやかな風に、山を覆い尽くしたオリーブの木々が銀色の葉裏をひるがえす。前にはおだやかな陽光をあびた瀬戸内海の波がきらきらと光る。岡山県牛窓、ここに一万本を超す日本最大のオリーブ園がある。紀元前から地中海文明とともに生きてきたオリーブが、なぜ日本に存在するのか。この樹園の所有者、服部亨はいう。第二次世界大戦中、県は食糧増産のためこの山もイモ畑にしてしまおうと計画した。しかしそれでは自然破壊が進み取り返しがつかないことになる。そこで先代がオリーブ園にすることを思いついた。冒険ではあったが、いわば百年先を見越した計画だったのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)