孝行息子の水が酒に変わった井戸
どんな伝承か
沖郷の坂井を流れる高松川のほとりに、清水の湧く井戸がある。昔ここに、酒好きの父を持つ親孝行な息子がいた。家が貧しくて父に酒を買う金もなく、せめてきれいな清水で辛抱してもらおうと汲んで帰り、茶碗に注ぐと、それは見事な酒に変わっていたという。やがてこの地は酒井と呼ばれるようになり、井戸のそばには水分皇太神社がまつられた。この清水を使って、坂井紙がすかれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南陽市史 民俗編
『南陽市史 民俗編』の伝説の節を抜き出したものである。山形県南陽市の白竜湖の由来と東正寺の僧の話、金沢の三坂(七両坂・泣坂・薄雲坂)、猫の宮の猫、二色根薬師、赤湯温泉の起こり、吉野の大黒岩と千人塚、珍蔵寺の鶴、三堀観音などを収める。置賜盆地の湖と温泉と山の寺にまつわる伝えが中心である。