那智の滝を前夜に見せた白衣の神
どんな伝承か
二月中旬、山崎一男は前田博と天之川弁財天と熊野三山に詣でる約束をし、電車の予定を車に改めた。出発の二日前の夜、うとうとしていると、テレビの画面のように光る物が見え、それが見上げるほど高い岩壁の上で、〆縄の張られた紺碧の空を背に白衣と白袴の人の姿になった。神の姿だと直感すると、続いてはるか下を大河が流れ山々の迫る景色を、自分が車で走っている情景が見えた。当日、熊野へ向かう道中の川と山はあの夜の景色そっくりで、那智の滝に着いて高みを仰ぐと、二日前に見たのと全く同じ光景がそこにあった。初めて通る道筋だっただけに、守護神が参拝を前もって知らせ導いてくれたのだと山崎は感じたという。
原典より
次の瞬間、思わず「あっ!・・・・・・」「これは、神様のお姿だ・・・・・・」と直感したのです。—— 日本の霊能者(前田博(編)・日本の霊能者) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の霊能者(前田博(編)・日本の霊能者)
『日本の霊能者』は、前田博が編んだ霊能者たちの寄稿集である。広瀬謙次郎の霊夢による予言、慈雲の神々の集会、佐藤妙栄の因縁解脱、松原照子の大予言、永田光麗の十言神呪、久遠あやの神々の警告、宮下文智の神霊治療、鶴田照子の鎮魂など、霊能者たちが自らの霊的体験や修行、予言を語った文章を収める。各寄稿の後に編者による人物紹介を付し、その間に編者の随想「霊能者のひとりごと」と、田口日勝へのインタヴューを挟む。