トップ宮城県の伝承女川町

三度の呼び声で戻された三途の川

所在地宮城県牡鹿郡女川町
年代昭和四十四年
登場岩崎としゑ、松谷みよ子
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

昭和四十四年、六十二歳のときだったという。ある日、寺へ行こうとして家を出ると、戻れ戻れと太い声で三度呼ばれた。戻って家に入るなり倒れ、足の先から冷たくなっていく。死ぬなと思っているうちに川のところへ出た。果てしなくきれいな川で、小石の上をちょろちょろと水が流れていた。そこへ白い着物の五十くらいの男が来たので連れていってくれと頼んだが、返事もせず自分だけ渡ってしまう。腹を立てて裾をからげ、草履を脱いで川に片足を入れると、氷水のような冷たさが体を突き抜け、そのとき息を吹き返した。すでに脈は絶えていたが、家の者が湯たんぽとストーブで温め、声のかぎり呼んでくれたのだという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)

松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

種別から探す

川へでる三途の川蘇生呼び声

女川町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』の伝承