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笛吹峠の崖上から子の死を告げる

所在地岩手県遠野市土淵町栃内
年代現代
登場菊池菊蔵、糸蔵、体験者、亡くなった男児
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

これは和野の人菊池菊蔵という者の話で、妻は笛吹峠の向こうの橋野から来た者である。妻が親里へ行っている間に、糸蔵という五、六歳の男の児が病気になったので、昼過ぎから笛吹峠を越えて妻を連れに親里へ行った。名に負う六角牛の峰続きなので山路は樹深く、ことに遠野分から栗橋分へ下ろうとするあたりは、路がウドになって両方は崖である。日影が崖に隠れてやや薄暗くなった頃、後の方から菊蔵と呼ぶ者があり、振り返ると崖の上から下を覗く者がある。顔は赤く眼が光り輝き、お前の子はもう死んでいるぞと言う。急ぎ夜のうちに妻を伴って帰ると、はたして子は死んでいた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))

『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。

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