炭焼小屋に響く唸り声
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どんな伝承か
山奥の小屋に寝ていると不思議な物音がすることがたびたびあるという。大清水の吉田コウジさんが山内の山奥の炭焼小屋で寝ていると、夜中に人の唸るような物音で目を覚ました。何かの間違いかと思ってまた寝たが、次の晩も次の晩も同じ音がする。友人と二人で寝てもやはり同じ物音がした。毎夜続くので人に話すと、ある年寄りが、あの小屋の場所は昔堤流しの堤があった所で、堤流しの人が足を滑らせて誤って死んだ場所だと言う。天理さんの蛇口さんに御祓いをしてもらうと、不思議なことはぴたりと止まった。昭和の初めの頃の話である。
原典より
昭和四十四年、六十二歳の時だったという。—— 現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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