大正十年頃の話じゃ
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どんな伝承か
大正十年頃の話。高知県、今の高知学園の南のあたりで、語り手が子供の頃、夏に川で魚を捕っていた。近くに西丹仲山という、武家の代々墓らしい立派な墓が五つほどある山があった。夜九時半頃、目のはしに白いものがすっと映り、振り返ると真っ白い着物に腰まで届く長い髪の上品な女が、しずしずと歩いてくる。頭の上にはろうそくのような明かりが燃えていた。女は土橋を渡り西丹仲山の墓の方へ行った。近くの西本家の者と提灯をつけて墓地を見に行ったが、何もなかったという。
原典より
昭和十九年の冬に、長患いしていた七十四歳になる私の祖父が危篤状態になり、子どもや親戚の人たちが枕元に集まった。—— 現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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