飛燕の撃墜と戦士の庭
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どんな伝承か
昭和二十年、終戦に近い頃のこと。杉並区成田東の空で、日本の戦闘機飛燕がB29に体当りをしていった。日の丸を描いたジュラルミンがばらばらと落ちて、ある家の庭に突き刺さった。そこは体当りをした戦士の家の庭であり、かつて彼が遊び、恋人と楽しく語り合った場所であった。近くの防空壕の中から、その戦士の母親は、自分の息子の乗った飛燕とは知らずに、恐ろしい光景を見上げていたのである。その日の新聞に、飛燕に乗って死んだ息子の名前があったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 軍隊』を小話単位で全712話収録。徴兵・新兵・上官・戦地・戦争の残虐・敗戦・収容所・軍隊の怪談など、軍隊と戦争にまつわる兵士たちの現代民話を全国(一部は戦地・海外)から採集し話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明189話・市区町村判明76話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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