暗い鉱道で龕燈を提げて呼ぶ死んだ姉
どんな伝承か
東京都目黒区のT・Tさんは、十八歳のとき腸チフスを患い、高熱が一か月続いた後に肺炎を併発し、医者にもう駄目だと言われた。その時、まず病室の壁や天井から伸びる無数の紐か糸のようなもので全身を縛り上げられ、ぎゅうぎゅう引っ張られる筆舌に尽くせぬ苦しみの幻覚を見た。次いで突然、暗い暗い鉱道のようなところへ引き入れられ、そこを歩いていくと、向こうから二年前に死んだ姉が鉱員の使う龕燈をぶら下げ、呼び名の『チーちゃん、チーちゃん』と呼びながら近づいてきた。不思議なことに、画面全体はモノクロなのに龕燈の先だけが赤く光っていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション・平成)
トム・ソーヤーの変身・オメガプロジェクト・色を聴く(共感覚)・クンダリニー覚醒・時間なき世界・光の存在/光の世界・星への旅・体外離脱とは何か・脳と心の関係・シルヴィウス溝・死のリハーサルなど全章にわたり、臨死体験者の証言(弟の気持ちを知る・ベトナム帰還兵・登山家の奇跡)と、ムーディやケネス・リングらの研究、脳科学的解釈を縦横に検討。