体外離脱を繰り返し自分を研究材料にした結果
どんな伝承か
神奈川県川崎市のS・Sは体外離脱を繰り返し、自分自身を研究材料にした。離脱後の体は通常の肉体とほぼ同じ形・大きさだが、時に形が変わることがあり、必死で目を凝らすと手の輪郭が線画のように光って見えた。はじめは耳の後ろあたりから出た線で肉体とつながり、引っ張られて痛むため半径三メートルほどしか離れられなかったが、後には窓から外へ飛び出せるようになった。指の感覚を調べようと畳に触れると、指が畳の内部に入り込み、さらに押し込むとイグサやワラの感触があった。どうやら物を突き抜けられるらしい。体験前には必ず金縛りがあり、それを体外離脱の一歩手前の状態と考えるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)
『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。