神示どおり八年目に授かった男児
どんな伝承か
片岡次郎四郎の語りによる。四歳の長男槌衛を病で失った片岡は、慶応年間から月々欠かさず備中大谷の金光様に参り、慶応四年四月二日には中井の大森うめの供をして初めて金光大神に会い、教えを授かった。明治五年一月からは自ら神意を伺うことができるようになり、その翌年の正月二日に参拝した折には神からじかに神宣を賜った。そして去る九月八日、かねての御神示のとおり、槌衛を失ってから八年目に夫婦の間に丈夫な男の子を授かり、父をはじめ一家一同が大喜びしていると、才崎の自家のことを語った。
原典より
去る九月八日には、先年失くした槌衛の代わりにと申しましょうか、私ども夫婦の間に、かねてからの御神示どおり、あの子を失くしましてから八年目に丈夫な男の子を授かりましてな、…—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年))
『近代日本霊異実録』は、笠井鎮夫が著して昭和四十一年に昭森社から初版を出した、幕末から近代の神憑りと霊異の記録で、ここに収めるのは昭和四十八年に山雅房から出た複刻版である。金光教・黒住教・天理教・大本の教祖の神憑り、井上正鉄の求道、宮地常磐・堅磐父子や河野至道の神仙譚、天狗の弟子寅吉の話、長南年恵の奇跡などを、手記・写本・旧著を引いて語る。全十二録からなり、第一録には金光教に入信した著者の父の手記を収め、巻末にあとがきと著者略歴を置く。