トップ > 岡山県の伝承 > 岡山市

機転の利かぬ車夫が探し当てた父

所在地岡山県岡山市中区福泊
年代明治三十年七月
登場熊蔵、松岡、笠井吉夫、五郎吉、笠井吉夫、車夫、医師、呼び戻された父、医師を呼びに行った下男
出典近代日本霊異実録

どんな伝承か

明治三十年七月、幼い鎮夫が脳膜炎で危篤になったとき、父吉夫は郡内の巡回を終えて岡山石関町の宿屋魚春に泊まっていたが、家ではまだ巡回中と思い込み、車夫の熊蔵を片上の和気郡役所へ走らせた。熊蔵は吉夫がすでに岡山へ戻ったと聞くと、ふだんは機転のきかない男なのに上之町の小出方で居場所を確かめ、夜十一時ごろ魚春に着いた。吉夫は寝ようとするところで、すぐ人力車で帰宅した。医師松岡も岡山へ出かけようと門を出るところで、すぐ診てもらえた。吉夫はこうした偶然を神の庇護と受け止めたという。

原典より

片上(和気郡々役所々在地)へ遣ハシタル熊蔵ハ機転ヲ以ッテ岡山ノ宿屋ニ来レリ(此熊蔵ハ平素機転ニ乏シキ者ナリ)、又吉夫ハ「魚春」ニ在リテ将ニ就褥セントスルトキナリシ。—— 近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年))

『近代日本霊異実録』は、笠井鎮夫が著して昭和四十一年に昭森社から初版を出した、幕末から近代の神憑りと霊異の記録で、ここに収めるのは昭和四十八年に山雅房から出た複刻版である。金光教・黒住教・天理教・大本の教祖の神憑り、井上正鉄の求道、宮地常磐・堅磐父子や河野至道の神仙譚、天狗の弟子寅吉の話、長南年恵の奇跡などを、手記・写本・旧著を引いて語る。全十二録からなり、第一録には金光教に入信した著者の父の手記を収め、巻末にあとがきと著者略歴を置く。

種別から探す

偶然危篤祈願

岡山市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『近代日本霊異実録』の伝承