焼けずに鎮まった物置の猛火
どんな伝承か
高野寿直が実地に目撃した中で、今でも不思議に思っているのは、茅葺の物置小屋の突然の怪火であった。これは酒田町鵜渡川原に住む一人の信者の火難を、年恵が身に引き取ったものだという。小屋の内部は一面の猛火で、高野は子供心にぶるぶる震えながらそれを見物していた。火は今にも屋根裏へ燃え移りそうに見えながら、やがて何事もなく鎮火し、そして小屋に格納された品物も何一つとして焼けなかったということである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)