口から出た不動明王と集まる亡者
どんな伝承か
正座を続けていたある夜、身体に軽い電気がかかったようになり、腹の底から色のついた空気のかたまりが出はじめた。その中に小さな人影が見えだし、次第に姿がはっきりすると、それは仏さまであった。口から出た不動明王は屋根の上に立つとあたりを明るく照らし、灰色の白衣を着た十センチほどの亡者たちが集まってきてお説教を受け、やがて散っていったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。