小笠原時為の物質化体験
どんな伝承か
著者が主宰する心霊実験会で、小笠原時為という北面の武士が物質化して出現したことがある。あまりに突然だったので、生きていた間のことを詳しく聞く余裕はなかった。しかし彼は、およそ七百年前、京都の皇居を護っていた北面の侍だと名乗った。二つ巴の模様のある着物を着て、なええぼしをかぶっており、著者にはその白髪がキラキラ光るのまでまざまざと見えたという。何の縁故もない人霊が偶然に現れる例であり、霊媒の潜在意識では説明しきれない、霊言だけはある程度信じることができると著者は述べている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊界(長田幹彦・1953年(昭和28年))
『霊界』は、長田幹彦が昭和二十八年に著した心霊の講話集である。著者の超心理現象研究会で行った交霊会の実験、物品の引き寄せや乾板への感光、エクトプラズムやライン博士の念力説、霊との対話から考えた死後の世界を、語りかける口調で説く。霊の実験・肉体のない人間・美しい死後の世界・霊媒の生態の四講からなり、最後の講は交霊会の夜の霊媒たちの姿を物語ふうに描く。