お茶の水駅東口の無人運勢暦スタンド
どんな伝承か
明治五年に暦が改まったとき、吉凶を示す暦注はいったん取り除かれた。それでは物足りないという声に応えて、暦注つきの運勢暦が売られるようになる。都内のあちこちには無人のスタンドが置かれ、二十円を入れて自由に持ち帰るよう立て札が添えられていた。国電お茶の水駅の東口では、試験の結果を気にする大学生、通院する患者やその家族、結婚運を占う看護婦らが買い求め、一日平均二十冊がはけたと報じられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。