トップ岩手県の伝承遠野市

追って来る死人と消えた魚

所在地岩手県遠野市
年代不明
登場道化者の三太郎、狐
出典佐々木喜善全集 1
広告枠(AdSense)

どんな伝承か

或る時、三太郎という道化者が町へ行く途中、狐が二、三疋日向ぼっこをしているのを見た。魂消らしてやろうと近寄ってだあっと叫ぶと、狐は飛び上がり、尾の先を太くして山へ逃げた。三太は狐など今のことも悟れぬ畜生だと笑い、町でも吹聴した。夕方、魚を買って帰る道で急に日が暮れ、灯りを頼りに一軒家へ宿を取った。白髪の婆が隣まで行くと言って出たきり戻らず、焚木を探すと隅に死人があり、唸りながら動き出したので外へ逃げた。死人はどこまでも追って来る。大きな木に登ると死人は下を走り過ぎ、夜が明けるとそれは柿の木で、柿を取ろうとして枝が折れ川へ落ちた。気がつくと朝に狐を驚かした所を這い回り、魚は影も形もなかった。

原典より

或時、三太郎と謂ふ道化者が町へ行く途中で、狐が二三疋日向ぼつこして居るのを見た。—— 佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))

『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。

種別から探す

死人化かし柿の木

遠野市の伝承

広告枠(AdSense)

同じ種別の伝承

同じ文献『佐々木喜善全集 1』の伝承