トップ > 岩手県の伝承 > 遠野市

十円札が朴の葉に変わる帰り道

所在地岩手県遠野市(八幡山)
年代不明
登場武田君、お初子、狐
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

遠野の八幡山の麓は、お初子という古狐が人を化かす場所として知られた。中学校からの帰りに武田という青年がここまで来ると、向こうから父親が来て、よい所で出会った、自分は病院へ回らねばならぬから町へ引き返して牛肉を一斤ほど買ってこいと言い、十円札を一枚手渡した。青年は晩の牛肉を楽しみに町へ走り戻り、一日市の牛肉屋で肉を切らせた。ところが手に汗ばむほど握りしめていた紙幣を出すと、それは一枚のただの朴の木の葉であった。これもお初子の手品であったという。

原典より

これも私の友人、武田君と云ふ人、中学校からの帰りに此所まで来ると、向ふから親父が来て、よい所で出会った。—— 佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

種別から探す

狐木の葉の金化かし

遠野市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『佐々木喜善全集 1』の伝承