岩窟に棲む狐の女に迷う男
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どんな伝承か
上閉伊郡大槌町字安堵の渚辺に住む若者が、ある日の夕方、川一つ隔てた大槌の町へ用事に行くと、橋のほとりに見知らぬ老婆が立っていて、風邪の薬を買って来てほしいと頼んだ。若者が買って戻ると老婆は喜び、ぜひ家に寄れと勧める。ついて行くと山峡に岩窟があり、その奥に不思議な家があって、病んだ美しい娘がいた。若者はその夜から娘に迷い、毎夜通い詰めて気抜けのようになった。案じた友人らと訪ねた夜、娘は自分は狐であり、人と交わった罪で近く神に命を奪われると泣いて告げた。翌夕行くと岩窟の家は無く、狐も姿を見せなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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大槌町の伝承
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