道真の怨霊の雷が避けた桑原
どんな伝承か
雷よけの「くわばら」の由来として引かれるもう一つの俗説は、菅原道真にまつわるものである。宇多天皇に信頼され、醍醐天皇の代には右大臣にまで上った道真は、藤原時平の讒言によって大宰権帥へ落とされ、筑紫に流された。そして配所で三年目の延喜三年、五十九歳で世を去った。のちに道真の怨霊は雷と化し、いくたびも京都に落ちたが、道真が領していた桑原という土地にだけは、一度も雷が落ちなかったという。
原典より
その後道真の怨霊が雷になり、京都に度々落雷したが、道真の領地である桑原という所には一度も落雷がなかったという—— 佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌)
『佐久町誌 民俗編――俗信』は、十石峠から横岳に及ぶ佐久町の町誌のうち、町内の俗信を扱った民俗編の一部である。大日向・余地・高野町・上区・花岡など各地区で採集した天候や作柄、火事や死の予兆、夢と縁起、易者や戸隠神社の御籤による占い、厄病よけや雷よけのまじない、死や産にかかわる忌み、ものもらいの民間療法などを記す。予知(予兆)・占いと呪い・物忌み・民間療法の節に分け、項目ごとに地区の言い伝えを地区名とともに並べる。