狐が女に化ける(桂橋・杓子山)
どんな伝承か
山梨県の大明見に伝わる狐の化かし話。ある人が酒に酔って夜十二時過ぎ、下吉田から大明見の桂川にかかる桂橋のあたりまで来ると、きれいな女が現れて「こっちが家だ」と案内した。あとについていってもいつまでも家に着かず、そのうち「ここだ」と言われた所は自分の家ではなく山の中だった。どうにもならず一晩そこに泊まり、朝に見ると杓子山の頂上だったという。狐は女に化けるものだと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告)
『向原の民俗 下――昔話』は、民俗調査の報告書『向原の民俗』下巻のうち、「口承文芸」の章を収めたものである。向原の下組の調査と上組の補足調査で採った昔話、世間話、伝説、畑作の諺を、話者の名と生年を添えて土地の言葉のまま記し、狐火や狐に化かされた話、万年寺や新田様の言い伝えも含む。概観に続いて昔話・世間話・伝説・諺の節を立て、昔話には『日本昔話大成』の話型を対照させた一覧表を付す。