蛇に見込まれる(バスガイド)
どんな伝承か
向原下組の羽田トヨコ(昭和二年生)が語った世間話。もう十年も前のこと、谷村のバスガイドが運転手と二人で山の中へ小便をしに行ったところ、穴を好む蛇が体の中に入ってしまい、どうにもならなかったという。運転手が様子を見に行ったときには、もう手のほどこしようがなかった。だから女は山で用を足すとき、座ってするものではないと語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告)
『向原の民俗 下――昔話』は、民俗調査の報告書『向原の民俗』下巻のうち、「口承文芸」の章を収めたものである。向原の下組の調査と上組の補足調査で採った昔話、世間話、伝説、畑作の諺を、話者の名と生年を添えて土地の言葉のまま記し、狐火や狐に化かされた話、万年寺や新田様の言い伝えも含む。概観に続いて昔話・世間話・伝説・諺の節を立て、昔話には『日本昔話大成』の話型を対照させた一覧表を付す。