転んでどっこいしょに変わっただんご
どんな伝承か
ある息子がおばの家で団子を作ってもらって食べたところ、あまりうまかったので、家でも作ってもらおうと帰り道に「だんご、だんご」と唱えながら歩いた。堰を渡るとき「どっこいしょ」と言って渡ったら転んでしまい、その拍子に「だんご」が「どっこいしょ」に変わってしまった。家に帰って「どっこいしょを作ってくれ」と言うが、母にはわからない。じれた息子が母をたたくと、たたかれたところに団子のようなこぶができた。母が「団子みたいなこぶができた」と言ったので、息子はようやく思い出し、団子を作ってくれと言えたという。
原典より
そうしたら、こけた拍子に、だんごが「どっこいしょ」に変わっちまって、こんどは、「どっこいしょ、どっこいしょ、どっこいしょ」っていいしな(ながら) 帰ってきた。—— 坂部民俗誌稿(長野県下伊那郡天竜村)――昔話・伝説 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂部民俗誌稿(長野県下伊那郡天竜村)――昔話・伝説
『坂部民俗誌稿(長野県下伊那郡天竜村)――昔話・伝説』は、天竜村坂部の民俗をまとめた民俗誌稿のうち、第十二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。さるかに合戦、へび女房、桃太郎、花咲かじじいなどの昔話を語り手の名を添えて土地の語り口のまま記し、先途の七人塚、お万さま、天龍川のかわらんべ、早太郎のひひざる退治など落人や土地にまつわる伝説を並べる。昔話を動物昔話・本格昔話・笑話に分け、伝説、なぞと続ける。