大傘を賭けた東大寺と円成寺の雨乞い
どんな伝承か
奈良の東大寺と忍辱山の円成寺が雨乞いの競争をしたことがあった。負けた方の寺の僧は今後大傘をささないと約束して始めたもので、東大寺が七日間祈願をこめても一滴の雨も降らなかった。続いて円成寺が、三つ池の上にある高龍神社に雨乞いを祈願すると、たちまち大雨が降り出した。それ以来、東大寺の僧たちは大傘をささなくなったと伝えられている。
原典より
東大寺と忍辱山の円成寺と雨乞いの競争をした。—— 奈良市史 民俗編――伝説(奈良市(編)・奈良市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
奈良市史 民俗編――伝説(奈良市(編)・奈良市史)
『奈良市史 民俗編――伝説』は、自治体史『奈良市史』民俗編のうち、第十一章「伝説」と巻末の「民俗資料」の冒頭を収めたものである。昭和三十七年から三か年にわたり市内各町の自治会長や古老、社寺を訪ねて集めた伝説に文献の伝えを加え、春日大社・東大寺・興福寺などの社寺や、吉備真備・俊寛・中将姫らゆかりの人物にまつわる話を収める。木・石・塚・水・山・森・社寺・人物・動植物・町名の十節に分け、一話ごとに題を立てて記す。