武士の髪を剃った竹藪の狐と古女郎大明神
どんな伝承か
国鉄奈良駅から南へ約三百メートルの、今は国道二十四号線となった所を「あいがえし」といい、大きな竹藪があって一匹の狐がすんでいた。ある夜、武士がそこを通ると坊様が現れて突き当たり、消えたかと思うと四人の坊様が現れて武士の髪をすべて剃ってしまった。この狐は道路工事の際も人夫を負傷させたので、古女郎大明神としてまつられたという。
原典より
国鉄奈良駅から南、約三百メートルほど離れた所(現在国道二十四号線になっている)を「あいがえし」といい、大きな竹藪があった。—— 奈良市史 民俗編――伝説(奈良市(編)・奈良市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
奈良市史 民俗編――伝説(奈良市(編)・奈良市史)
『奈良市史 民俗編――伝説』は、自治体史『奈良市史』民俗編のうち、第十一章「伝説」と巻末の「民俗資料」の冒頭を収めたものである。昭和三十七年から三か年にわたり市内各町の自治会長や古老、社寺を訪ねて集めた伝説に文献の伝えを加え、春日大社・東大寺・興福寺などの社寺や、吉備真備・俊寛・中将姫らゆかりの人物にまつわる話を収める。木・石・塚・水・山・森・社寺・人物・動植物・町名の十節に分け、一話ごとに題を立てて記す。