厄年の子を通りがかりの人に託す地蔵
どんな伝承か
伊賀の阿山郡中ノ村の子売地蔵では、親が四十二歳のときに二歳になる子を忌んで、この地蔵の前に連れて行き、往来で先頭から二番目に来た人を親と呼べば、その人は子をかわいがり、一生その縁を忘れないという。
原典より
四十二歳の時、二歳に当る子を忌み、この地蔵の前に連れ行き、往還の際先登より二番目に行くものを親と称ふれば子を愛して一生その因縁を忘れず云々。—— 迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年))
『迷信の研究』は、富士川游が東京の中山文化研究所で監修し、昭和七年二月の緒言を付して世に出した迷信の解説書である。迷信を思考の錯誤ととらえ、その発生の由来を説いたうえで、身体・精神・疾病・妊娠と出産・育児・禁厭・相法・卜占・天文と暦・犯罪・宗教の欄ごとに迷信の事例を挙げ、科学的な説明を加える。同研究所の展覧会に使った説明のポスターをもとに簡潔にまとめ、巻末の奥書に参照した独逸と日本の文献を掲げる。