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和尚の顔を宿した人魂

所在地島根県松江市(圓城寺)
年代心霊事例(明治〜昭和)
登場当事者
出典心霊不滅

どんな伝承か

松江市の西南端にある圓城寺の寺男が、ある夜十二時過ぎ、用便のため庫裡の外に出たところ、南の方から一個の人魂が飛来し、本堂の屋根の上に暫時とどまってから、寺の裏手へ飛び下りた。行方を見届けようと寺の後ろへ回ると、人魂は畑の中にある寺の和尚の妾宅へ飛び込んだ。妾宅には妾と幼児と老母の三人が住んでいたが、人魂が飛び込むと女の泣き叫ぶ声が起こり、しきりに念仏を唱えた。妾によれば、障子の穴から火の玉が飛び込み、その中に広島にいる和尚の顔が見えたので恐ろしくなったという。寺男自身もその火の玉を見ていた。二時間後、広島から和尚の病死の電報が来た。和尚はある事件に連坐して広島の監獄に未決囚として監禁されていたのである。

原典より

寺男は現在自己もその火玉を見てゐるので、驚いて種々に言ひなぐさめて庫裡へ跡つたが、二時間後に廣島から和向の病死の電報が来た。—— 心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1940年(昭和15年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

心霊不滅(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1940年(昭和15年))

『心霊不滅』は、岡田建文が著し、昭和十五年に大阪の国民書院が発行した心霊研究書である。人の心霊は肉体の死後も存続するという立場から、神道の神霊の垂示を引きつつ、心霊の本質と「化精」、遠感と魂の遊離、生霊、二重体、交霊術と霊媒、霊感筆記、幽霊写真などの物理現象、幽霊の出現を論じる。序説と七章からなり、第三・四・五・七章に「例一」「例二」と番号を付けた事例を並べ、今昔物語の説話、江戸から昭和の国内の見聞、欧米の報告を挙げる。

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