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野に城郭を現す狐の陣立て

所在地青森県上北郡七戸町
年代不明
登場見物の人々
出典動物界霊異誌

どんな伝承か

奥州南部の七戸には六里四方の野があり、年々二月の末に狐隊ということが起こると伝える。近隣の人々は肴などを携えて見物に行った。空の薄曇った日を狙い、あらかじめ窺うと狐どもが出て飛び歩く様子が見え、その日は必ず起こるという。初めに二三十の狐が出るのを人々が高声で褒めると、やがて二丁ばかり向こうに城郭の形が現れ、甲冑を帯びて馬に跨がった二百ばかりの陣立てが見える。さらに褒め声をかけると諸侯の行列を二度なし、一度は松前侯、一度は津軽侯の行装を真似たという。見る人が多く声が繁ければ狐の人数も花々しく見え、人も声も少なければ寂しいと語られた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物界霊異誌(岡田建文・岡田建文・心霊研究・1927年(昭和2年))

『動物界霊異誌』は、岡田建文(蒼溟)が昭和二年に著し、郷土研究社から出した動物怪異の記録集である。二十余年にわたって集めた体験や同志の報告から、動物にまつわる怪異の事例を選び、山陰地方を中心とする明治・大正の見聞と、近世の随筆に見える記事を収める。蝦蟇・猫・河童・狐・狸と貉・外道(人狐)・蛇などの動物ごとに、解説・事例・古人の記述の順に並べ、心霊の立場からの考察を加える。

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