狸女房(信田の森)
どんな伝承か
親孝行の倅が母と暮らし、毎日山仕事をしていた。ある日、炭焼きの帰りに大きな狸が寝ているのを撃とうと狙う者がおり、倅が咳払いをしたので狸は目を覚まして逃げた。後日、囲炉裏端に好い女が来て、信田の森の者だが助けられた恩返しをしたいと言い、家に置かれるうちに倅と夫婦になり子も生まれた。ある朝、正体を現したくなった女が尻尾で座敷を掃くのを娘に見られ、「恋しくば尋ね来てみろオナバケ原へ」と書き置きしてオナバケ原へ帰り、狸に戻ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史・自治体史(民俗))
『成田市史 民俗編』第2節所収の昔話・笑話・伝説。千葉県成田市に伝わる口承を採録する。